グリズリーズに彗星の如く現れたグルーガイ「ディアンソニー・メルトン」

20勝22敗のウェスタンカンファレンス8位でプレイオフ出場圏内に位置するメンフィス・グリズリーズ。1月5日のロサンゼルス・クリッパーズ戦にアウェイながら勝利して以降7連勝と好調をキープしています。

ヘッドコーチのタイラー・ジェンキンスは今シーズンからグリズリーズを指揮し、ペース&スペースで新たなスタイルを確立しようとしています。また、ヘッドコーチだけでなく、ローテーションの中心になっている11人のうちルーキーを含む7人は今シーズン加入した選手ということもあり、シーズン開始から3ヶ月が経過した今ようやく噛み合ってきてるような印象を受けます。

中でもルーキーながらその華のあるプレーでチームを牽引し続ける「ジャ・モラント」に注目が集まりがちですが、実は周りには若く個性的な選手が多く非常に魅力的なチームです。

今回はサンズから加入した「ディアンソニー・メルトン」にスポットを当てて書いてみようと思います。

ディフェンスに定評のあるメルトン

大学時代からディフェンスに定評のあった池g…メルトン。

こちらは大学時代のハイライト動画ですが、ディフェンスにおいて非常に視野が広く、常に攻めの姿勢でディフェンスに取り組んでいる姿が印象的です。ハイライト動画なので良いところばかりですが、スティールやブロックの際のタイミングが絶妙です。

ガードながらオフェンス時、ディフェンス時問わずリバウンドに飛び込む姿勢はメルトンの特徴の一つでもあります。

18年に2巡目46位という下位でヒューストン・ロケッツに指名されたメルトンは1試合もプレイすることなくサンズへとトレードされ、50試合に出場し平均5.0得点、3.2アシスト、2.7リバウンドというスタッツを残しています。

グリズリーズでのメルトン

そして昨年の夏、グリズリーズはカイル・コーバー、ジェボン・カーターと引き換えにサンズからジョシュ・ジャクソンとディアンソニー・メルトンを獲得しました。

ジョシュ・ジャクソンがGリーグのメンフィスハッスルで奮闘する中、メルトンは開幕こそ背中の怪我で出遅れましたがしっかりとベンチ入りを果たします。11月から徐々に試合に出始めると12月には平均で20分近いプレイタイムを与えられ、ジェンキンスヘッドコーチの期待に見事応えることでローテション入りを果たします。

登録ポジションはポイントガードですが、コンボガードとしてジャ・モラントやタイアス・ジョーンズと同時に起用されるシーンも多く見られます。特に193cm、91kgと恵まれたサイズを生かしたプレーはモラントやジョーンズとの差別化も出来ており、得点、ディフェンス、リバウンドとバランス良くチームに貢献している印象です。

エリートクラスのスタッツ

メルトンを語る上で面白いスタッツがあります。メルトンは今シーズンここまで31試合に平均17.4分出場しており、平均7.8得点、3.9リバウンド、3.1アシストを記録しています。

ベンチから出場すると献身的なプレーで万能っぷりを発揮しているメルトンですが、実はこのスタッツを100ポゼッション当たりに換算すると平均20.2得点、10.2リバウンド、8.0アシストを記録していることになります。

100ポゼッション当たり、つまり100回の攻撃権で換算してみると非常に効率よくチームに貢献していることが分かります。

今シーズン100ポゼッション当たり換算で20得点、10リバウンド、8アシスト以上を記録しているのは現時点ではメルトン含め7選手しかいません。

それもヤニス・アデトクンボ、ルカ・ドンチッチ、レブロン・ジェームズ、ニコラ・ヨキッチ、ベン・シモンズ、デジャンテ・マレーなど錚々たるメンバーの中に我らがメルトンが最年少でランクインしています。

だからといってメルトンがスーパースターたちと同等クラスの選手というわけでは当然ありませんし、今後そうなる保証もありません。ただ、現時点では非常に生産性の高い選手としてグリズリーズの好調に寄与していることは間違い有りません

グルーガイと呼ばれる理由

メルトンのポイントガードとしての非凡な才能に加えて、ストロングポイントであるディフェンスとリバウンド能力に関しては、今のグリズリーズにとってまさに「グルーガイ(他の選手と選手を繋ぐような選手のことを表わす表現)」と呼ぶに相応しい存在となっています。

特に大物ルーキーのジャ・モラントとチームの象徴であるジャレン・ジャクソンJr.。2つの異なる才能をより最大化してくれる可能性があるのがメルトンなのです。

モラントがスコアラーとして点を獲りに行くときメルトンはパサーとして試合をコントロールし、よりディフェンシブにモラントを手助けするはずです。モラントがパサーとして試合をコントロールしている時は、ウィングプレーヤーとして誰よりも走り、ハーフコートオフェンスでは流れの中でボールを止めることなくコーナースリーを沈めるでしょう。

ジャレン・ジャクソンJr.がファウルトラブルに陥りそうなとき、献身的なカバーディフェンスでそれを阻止出来ます。オフェンスではジャレン・ジャクソンJr.が3ポイントを積極的に打ちにいってもメルトンがリバウンドに飛び込みます。

メルトンがいることで、2人の若き才能はに自分の仕事に集中できる環境を手にすることが出来ます。

 

と、推しチームなのでかなり褒めまくってしまいましたがメルトン自身もまだ21歳と若いですし怪我だけには気をつけて長くグリズリーズで活躍してほしいです。

次の、ペリカンズ、セルティックスにも勝って10連勝へ期待しましょう。

これやらないと。

 

それでは!