「ディロン・ブルックス」から始まるグリズリーズの再建

12月が終了した時点で13勝21敗。

勝率は4割を切りプレイオフ圏外にいたグリズリーズでしたが、1月はここまで7勝2敗と勝率7割以上でウェスタンカンファレンス8位に急浮上しています。直近の好調具合は各メディアで取り上げられていますし、ジャ・モラントやジャレン・ジャクソンJr.の名前もよく出てくるようになりました。

 

でもね、絶好調メンフィス・グリズリーズを牽引しているのは何もその二人だけじゃないんですよ。この好調の裏側にはグリズリーズの熱血漢「ディロン・ブルックス」がいることを忘れちゃいかんのです。

というわけで今回はグリズリーズで3年目を迎えた「ディロン・ブルックス」にスポットを当てていきます。

グリズリーズ最古参「ディロン・ブルックス」

ブルックスは17年の2巡目45位でヒューストン・ロケッツに指名された直後にトレードされ、再建の最初のピースとしてメンフィスの地へ迎え入れられました。

同期にはロンゾ・ボールや、ジェイソン・テイタム、ドノバン・ミッチェルなどチームの中心として活躍する選手がいるなか、ブルックスは1年目からチームで唯一82試合全てに出場し、平均11.0得点、3.1リバウンド、1.6アシストを記録。2年目の昨シーズンは途中で右足親指の腱を断裂したことでわずか18試合の出場に留まり、今シーズンに掛ける思いも人一倍強いものがあります。

加えて、今シーズンは3年目ながらもチームの最古参となり、ムードメーカーとしてもチームを盛りたてています。

試合前のルーティンも楽しそうで好きですね。若手が多いチーム状況の中でブルックスは兄貴的な存在なのでしょうか。

成長を続ける3&D

ディロン・ブルックスは現代バスケに必要なスリーポイントシュートとディフェンスに長けた所謂「3&D」タイプの選手で、美しい放物線と規則的な縦回転のバックスピンでネットを揺らすスリーポイント現在リーグ17位の39.3%と高確率で沈めています。

また、気持ちのこもったハッスルプレイで相手チームのエースプレーヤーを守るディフェンス力にも定評があります。一方でファウルが多いのが玉に瑕…。

 

ジェンキンスヘッドコーチのペース&スペースのボールムーブを重要とするスタイルの中で、動きが止まった時には自らリングへアタックし、状況を打開していく頼もしさも最近ではみられるようになってきました。

将来的にはブルックスが成長し、ジャクソンJr.、モラントに続いて得点のサードオプションになることが期待されていたわけですが、それは想像以上に早く訪れることになりました。

当たりだしたら止まらないブルックス

今月グリズリーズは現時点で7勝2敗と絶好調なわけですが、そのチームスタッツをみてみると特筆すべき点がみられます。

12月までのチームスタッツと今月のチームスタッツを比較してみると、チームの1試合あたり得点数が大幅にアップしており、

111.1 123.1

12点も増加していることが分かります。

中でも注目の二人は揃って得点を積み上げているわけですが、

  • ジャ・モラント:17.4点 → 19.3点
  • ジャレン・ジャクソンJr.:17.6点 → 18.6点

それ以上にインパトのある数字を残している選手がいます。

14.2 21.6

ディロン・ブルックスです。今月に関しては平均21.6点を叩き出し、チームの勝利に大きく貢献しています。1試合辺りのフィールドゴールアテンプト数に関しては12.5本から17.7本に増えており、スリーポイントアテンプト数に関しては4.8本から8.3本まで増えています

チームとしてのアテンプト数も若干増えているものの、明らかにブルックスがシュートする機会が増えていることが分かります。そして、何よりも素晴らしいのはその成功率で、12月までは40.5%だったフィールドゴール成功率は45.3%まで改善し、36.6%だったスリーポイント成功率は45.3%を記録しています。

当たりだすと止まらないブルックスのオフェンス能力は試合をこなすごとに存在感を増し、グリズリーズにとって不可欠な選手へと成長しています。

これから先、相手チームも研究してきてブルックスに対するマークも厳しくなってくることが予想されますが今の積極性を失わずにグリズリーズを高みへと導いてほしいなと思います。

 

ということで今日はボストン・セルティックス戦。

グリズリーズで最も得点をとった選手を当てると抽選でユニフォームが当たるキャンペーン。みなさんは誰を選びました?

僕はヨナス・バランチュナスを選びました。

(ブルックス違うんかーい!)

 

それでは!